ニシュは、セルビア第3の都市で、ローマ時代が起源である町です。なぜセルビアの首都のベオグラードに直接行かなかったかというと、最初のバルカン半島のバス移動で、国境越えにどれだけ時間がかかるのかわからなかったということと、ベオグラードまでだと昼間だと7時間ぐらいかかるらしいということと、セルビアはかなり大きい国で南部にも見どころがあり、南部だとニシュが一番滞在するには適当な町だと考えたからです。
バスターミナルでブルガリアの残りのレフと100ユーロほど両替所で両替しました。セルビアの通貨はディナールですが、1ディナール=ほぼ1円なので計算はとても簡単です。二日後のベオグラードまでのチケットを買い、それからタクシー乗り場に行き、タクシーを待ちました。タクシーを待っている人はあまりいなかったですが、タクシーの運転手が2-3人アジア人は拒否だという感じで乗車を断られ、後から待っていた恐らくセルビア人を乗せていました。しかしようやく乗せてくれる運転手が現れました。この人はとても親切で、英語も少し話せ、僕が日本人だというと驚いていました。日本人はこの町ではとても珍しいようで、大抵は中国人だと思い、あとは工場があるので韓国人もいるとのことでした。そしてセルビア人は日本人のことは好きだけど、中国人と韓国人は自分たちを見下しているから嫌われていると言ってました。おそらくそれで乗せてくれなかったんだろうと思いました。
その運転手に、料金とともにキティちゃんのウェットティッシュをあげました。海外に行く際には、お世話になった人などに渡せる日本のお土産をいつも持参していました。ダイソーやドンキなどで買ったグッズやスナックなどが中心です。大体渡すのは、道を教えてくれた人やタクシーやUberなどの運転手やレストランのウェイターやウェイトレス、フロントの人などです。日本人だということを伝えておくと、草の根からの親日運動にもなりますし、フロントの人の場合、数日滞在するのなら余計に親切にしてくれることが多いです。ほんの少しのお礼の気持ちの場合は、持参した日本ののど飴を渡します。実はこれはとても評判がよく、よく行く場所では僕のことを覚えてくれていることも多いです。
ホテルは市内中心部にあるGarni Hotel Krevet&Dorucakでした。小さなホテルで、部屋数は6室でした。2泊で60ユーロ弱ととてもリーズナブルでした。フロントは常駐しているわけではなく、不在時は電話で呼ぶ形のホテルでした。部屋は少し狭かったですが、新しくてシャワーもエアコンもあるので、2泊だけなら十分でした。僕はシャワーを浴びて着替えてから、グーグルマップで調べて近くのお洒落なレストランに行きました。セルビアもワインがおいしいです。地元のワインビールとセルビア料理でお腹を満たした後は、スーパーに出かけて飲み物を買って帰りました。
翌日はホテルのそぐ近くにある両替所で150ユーロほど両替をして、近くに停まっていたタクシーに乗って「ニシュ要塞」へと行きました。距離は大したことなかったんですが、乗る前に料金を確認していなかったために、料金をぼられてしまいました。前日のタクシーに安心してしまっていたからですね。後から聞くと、セルビアではブラックタクシーといったマフィアとつながったタクシーが多いらしいです。基本的にはナンバープレートの末尾がTかXがちゃんと認可されているタクシーだそうです。ぼられたので仕方はないですが、気分が落ち込みました。
ニシュ要塞は、ニシャバ川の北側に立つ城塞で、この街のシンボルであり、市民の憩いの場であるそうです。犬を連れた人が行きかい、緑の多い素敵な場所でした。
それからグーグルマップで見ると、ホテルのある場所あたりまではそんなに距離がないことが分かったので、ぶらぶら町を歩きながら戻りました。そしてホテルの近くのレストランの中に入り、セルビア料理とワインとビールを楽しみました。セルビアは養豚が盛んでトルコ料理をベースとした豚肉料理が多くておいしいです。またブルガリアと同様にヨーグルトも有名です。その日はまたスーパーに寄って飲み物を買って帰りました。
翌朝にホテルのフロントでタクシーを呼んでもらい、バスターミナルまで行きました。バスに乗ってベオグラードへと向かいました。ニシュからは大体4時間ぐらいでベオグラードまで行くことができます。途中パーキングエリアのようなところで休憩がありましたが、バスの運転手が出発時間などを乗客に伝えましたが、外国人にはまったくわからないセルビア語です。しかし近くに座っていたセルビア人のおじさんが指で時間を教えてくれました。
セルビアというと、日本では旧ユーゴの国で周りの国々と戦争してNATO軍に空爆されていたイメージが強いと思いますが、実はセルビアはヨーロッパの中でもポーランドとポルトガルとともにベスト3に入る大親日国なのです。内戦後にいち早く日本が援助したのもありますが、東日本大震災では豊かな国ではないのに、ヨーロッパで一番早く支援してくれ、半年後の寄付金額も貧しい国なのにドイツやイギリス、フランスよりも多くて一番でした。その3年後のセルビア大洪水の際には日本からお返しの多額の寄付金が集まりました。あまり知られていませんが、日本とセルビアはかなり友好的な関係なのです。
そんな感じでベオグラードのバスターミナルに着きました。ベオグラードは人口200万人の大都市です。ターミナルの外に出たところに待っていたタクシーにホテルの名前と住所を言ったところ、4000ディナールといわれ、他の車にしようとすると、「3000」と言われ、拒否しようとすると「2000」と言われ、まあ2000円ぐらいなら仕方ないかと思って乗ることとしました。ただしホテルからターミナルまで後日向かった際には1000ぐらいだったので、ぼられたことは確かでした。あとこの時はナンバープレートのことも知らなかったので、ぼられても仕方なかったです。みなさん海外でタクシーに乗るときはメーター制でない場合は必ず乗る前に交渉しましょう。
ホテルはベオグラード市内は高かったので、郊外にあるHappy Star Clubというところにしました。3泊で朝食付きで1万ちょっとでした。市内まではタクシーとかで移動すればいいかと思ってましたが、タクシーはそんな感じだったので、後で思うと市内にしたほうがよかったと思いました。デラックスルームを予約していたのですが、最初の日はスタンダードしか空いてなかったです。ただ部屋は結構広くて快適で、近くにはカフェやレストランやスーパーがあって便利な場所にありました。その日は移動で疲れていたので、スーパーに行って飲み物を買って、グーグルマップで見つけたホテルの近くのセルビア料理のお店でディナーにしました。
翌朝ホテルで朝食を食べました。結構いろいろあっておいしかったです。それからフロントに市内ツアーに行きたいと申し出ると、自力でバスで市内中心部まで行ってそこから旅行会社に頼んだほうがいいと言われ地図をもらいました。バスはプリペイドカードで乗るので、バス停近くのキオスクでの購入方法を教えてもらい、出かけました。キオスクでセルビア語で書かれた紙を見せてカードを購入して、バスを待ちましたが割とすぐに来て乗り込みました。10時過ぎだったのですが、かなり混んでいました。僕はグーグルマップで自分の位置を確認しながら目的地が近くなったところで、近くに立っていた若い男性に自分の行きたい場所を教えてもらってその場所が来たらおりました。
セルビアは今回ベオグラードとニシュしか行けなかったですが、国土が広くてほかにも見どころがあるので、またいつか行きたいと思います。
JCVN治験ボランティア
その日にまたホテルの近くのレストランで飲んだセルビアのビールがこちら。
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